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はじめてのアーユルヴェーダ -キホン編-

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アーユルヴェーダの原義─生き方の知恵を教えてくれる生命科学


アーユルヴェーダの原義は、実は「インド伝統医学」ではありません。

「生命の科学」あるいは「寿命の科学」という意味を持つサンスクリット語です。
現代的な表現をすれば「ライフサイエンス」です。ですから病気の治療のことばかり問題にしているわけではなく、病気の治療と予防、さらには健康の維持増進や若返りなども目的としたまさに生命の科学なのです。

我々がアーユルヴェーダに注目している理由は、現代医学にはないすばらしい治療法を持っている可能性があるためではなく、人だけではなく社会の病気と予防と、各個々の人に応じた健康増進法、生き方の知恵を教えてくれるものだからなのです。さらには、死に方の知恵も教えてくれるものと私達は合点しています。
自分がなぜ生まれ、なぜ死ななくてはならないのか、という人間としての基本的な疑問に、アーユルヴェーダあるいはヨーガは、ある一定の回答を与えてくれるのです。
最近、高校生から学ぶ生命科学を初等中等教育から取り入れるべきだということが唱えられています。そこでは子供たちに早いうちから、遺伝子のことを学び、生命をトータルでとらえることが必要だとされています。
しかし、最先端の遺伝子のことを理解されても、それで本当に生命をトータルでとらえられるというのでしょうか?遺伝子を理解すれば人間すべて理解できるかのような誤解が、現在の社会におけるさまざまな弊害を生んでいるのではないでしょうか?最新の研究成果によって遺伝子のことがわかればかかるほど、人間は遺伝子だけでは片付かないということが明らかになってきました。
アーユルヴェーダでは、個人差を遺伝子的な要因(ジェネティック)と、後天的な要因(エピジェネティック)とでとらえ、個々人の状態に応じた生活の仕方、生き方を説いています。特に病気は治る病気だけではなく、治らない病気もあることを説き、そのような病気を持った場合の、生き方の知恵も説いています。
アーユルヴェーダは、自分の体と心の状態を平易な言葉で説明し、個人差に応じて生活するコツを説いているといっても過言ではありません。あるは一日の時間帯、季節、年齢などの時間的要因による自分の心身の変化を法則で理解させてくれ、どのように対処知ればよいかを示してくれる、まさに「生き方の知恵」なのです。そのための生命の法則(科学)についてこれから説明していきましょう。

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