はじめてのアーユルヴェーダ -キホン編-
ピッタの特徴とは?性格や容姿、美容健康の注意点まで徹底解説!
今回のテーマはピッタについて。ピッタの皆さまは、燃える火のエネルギーと、火力を調整する水のエネルギーを持っています。
熱さや強烈さなどの性質が、性格や外見にどんな影響をおよぼすのか、美容健康にどうやって関わっていくのかなど、細かく解説していきます。
知的で機転がきき、行動や話に無駄がないのもすぐれたポイント。燃えるような野望を持ち、目標達成に向かって計画的を立てて突き進める、熱さと知性をそなえた性格が魅力です。
外見は、中肉中背で均等のとれたプロポーションが特徴です。
肌はやわらかくつややかで、黄色みを帯びています。ただし、日焼けしやすいため、小麦色になっている人も多いです。髪にはコシがなく、細くて軽やか。目に鋭さがキラリと光ることも。柔軟な関節の持ち主でもあります。
カパの方は体内に熱が多いため、寒さには強いですが、熱さには弱く汗っかき。
便秘に悩まされることはめったにありません。火のエネルギーが消化力を高め、水のエネルギーが消化液などの分泌を後押しするため、快適な食事を楽しめます。むしろ、下痢をすることのほうが多いでしょう。
完璧主義な考え方が強まり、周囲に対してもなにかと批判的になっていきます。知性を象徴する鋭い瞳には、闘志や敵対心が宿り、燃え上がるような怒りに襲われることもあるでしょう。ほかにも、嫉妬深くなる、見栄っ張りな一面が出てくるなど、自己顕示欲が強まります。敵を作ってしまわないように注意が必要です。
ピッタが過剰なとき、美容面で気をつけたいのは、発疹など肌のトラブル。目の充血も目立ってきます。
外見だけではなく、臭いにも注意を払いましょう。体臭や口臭が気になってくるので、不潔感を与えてしまわないよう、対策は欠かさずに。
ピッタの増悪を防ぐためには、リラックスした生活を送ることが大切です。十分な休息をとらないと、周囲の人にあたってしまいます。闘争的なことや競争(ホラー映画、討論、競技)は避けて、おだやかになれるものに触れましょう。
また、暑さを遠ざけることも大切です。暑い時期には、日中の活動を可能な範囲で控えましょう。水泳などで熱した身体を冷ますのも有効です。ただし、ここでも人と競わずに、水に親しむようにしてみてください。
ピッタには、増えやすい時間帯と年齢層が存在します。
時間帯は、10~14時と、22時~2時。
年齢層は、25~60歳にかけての青壮年期に、ピッタが増大していきます。
食事においては、ピッタを増やしにくい食事を心がけましょう。火のエネルギーに含まれる「熱性」「鋭性」「微油性」「動性」などを刺激しない食材、食事法を選ぶのが大切です。熱い食べものや、ピリ辛のスパイスのとりすぎに気をつけてください。
ピッタの方は体力や消化機能にすぐれ、代謝が活発です。そのため、食事量が多く、体重の増減が激しいことも多いです。規則正しい食生活を送るのはもちろんのこと、量を控えめにして、食べすぎには気をつけましょう。
また、怒っているときや、イライラしているときにも食事は控えることが大切です。
食事は、緑黄色野菜を中心に、苦みや甘味を取り入れることがおすすめです。夕食のあとは、満月を愛でながら、野山の自然に触れるような散歩を楽しみましょう。白湯はぬるめに作ってください。
夏から初秋は、熱さがピッタを増加させます。そのため、ピッタが蓄積して悪化する時期といわれています。
この時期には、赤い発疹がみられるほか、胃腸症状が出現しやすくなります。特に夏の下痢や肝炎、食中毒などは、典型的なピッタの悪化症状。
ピッタを増やして悪化させないためには、上記の生活のポイントや食生活をととのえるのはもちろん、クーラーに頼りすぎずに、森林浴などを適度に行って夏の暑さを楽しむことです。
インドでは、ピッタを鎮静化する食材として、牛乳やギーをすすめています。ほかにも、甘味をつけたローズ水や、逆に苦くてさっぱりしているニーム茶(インドの薬草茶)などがよく飲まれます。日本では夏の旬の食材であるウリ科(キュウリ、ニガウリ、スイカなど)がおすすめです。
また、下痢などは、ピッタが浄化される症状でもあるため、症状をおさえるだけの治療は控えましょう。
人と競争せずに自分と向き合って、ゆったりとヨガをしましょう。ポーズは、あまり形をととのえることにこだわらず、やわらかい動きがおすすめです。呼吸法も、冷たい空気を体内に取り入れられるシータリー呼吸法を行いましょう。
以下では、ピッタに関わる混合体質の3つのパターンについて解説します。
性格は、想像力と実践力に長けているものの、ストレスに対して不安と怒りが交互にやってきます。ヴァータとピッタの両方が持っている「軽さ」や「怒り」の性質が強調されるため、何事においても変化が激しいタイプです。
ピッタとカパの混合体質。カパの持つ安定性と、ピッタの持つそつのなさが融合し、どんな方面でも成功をおさめやすいタイプです。
肉体的にもすぐれています。カパの持つ頑強さと、ピッタの持つ代謝のよさが、暑さにも寒さにも耐えられる身体を実現します。体型は筋肉質でガッチリしやすいのが特徴です。
精神的にも、ピッタの持つ怒りっぽさをカパの持つ注意深さが中和するため、バランスを保ちやすいです。ただし、自信過剰や自己満足に陥りやすい欠点も。経営者に多いタイプです。
3つのドーシャが同じ割合になっているヴァータ・ピッタ・カパタイプの方は、非常にまれな存在ですが、3つのドーシャのよさを表現できます。
あるときはヴァータの持つ軽やかさと発想の豊かさ、あるときはピッタの持つ柔軟性と知性の鋭さ、あるときはカパの持つ持久力と慈悲深さを発揮します。
一方で、どのドーシャも乱れやすい欠点を持っているため、健康管理には細心の注意を払いましょう。
バラの花のように美しく凛としたピッタ。情熱的であでやかですが、時々とげでチクチク刺すことも。
パワフルなリーダーシップと、高い知性を兼ねそなえたピッタの皆さま。周囲と敵対せず、強烈な引力で引っ張っていけるように、しっかりとピッタのバランスをととのえましょう。
熱さや強烈さなどの性質が、性格や外見にどんな影響をおよぼすのか、美容健康にどうやって関わっていくのかなど、細かく解説していきます。
勇敢で知的なリーダー。ピッタってどんな人?
性格の長所は?
情熱的な火のエネルギーと、その火力を併せ持つピッタ。チャレンジ精神が旺盛で、勇敢なリーダータイプが多いです。火には、光と熱の性質がありますので、「熱さ」や「鋭さ」、「軽さ」や「流動性」などの特徴を持っています。知的で機転がきき、行動や話に無駄がないのもすぐれたポイント。燃えるような野望を持ち、目標達成に向かって計画的を立てて突き進める、熱さと知性をそなえた性格が魅力です。
性格の短所は?
感情の起伏が生まれやすい一面があります。水のエネルギーが、火のエネルギーをどれだけ調整するかの加減に応じて、気持ちが変化するからです。
外見の特徴は?
外見は、中肉中背で均等のとれたプロポーションが特徴です。肌はやわらかくつややかで、黄色みを帯びています。ただし、日焼けしやすいため、小麦色になっている人も多いです。髪にはコシがなく、細くて軽やか。目に鋭さがキラリと光ることも。柔軟な関節の持ち主でもあります。
健康面の特徴は?とにかく汗っかき
カパの方は体内に熱が多いため、寒さには強いですが、熱さには弱く汗っかき。便秘に悩まされることはめったにありません。火のエネルギーが消化力を高め、水のエネルギーが消化液などの分泌を後押しするため、快適な食事を楽しめます。むしろ、下痢をすることのほうが多いでしょう。
職業適性は?ピッタのあなたにぴったりのお仕事
- 経営者
- 政治家
- 外科医
- 法律家、弁護士
- 会計士、経理士
ピッタのバランスが崩れると?美容健康、心理状態への影響
体内のピッタが増えすぎると、怒りっぽく攻撃的になり、美容健康にも悪影響をおよぼします。以下では、ピッタのバランスが崩れてしまったときの問題点をまとめてみました。日ごろの食事や生活習慣をととのえて、大切な心身の健康を守りましょう。完璧主義で敵を作る。イライラしないように気をつけて
ピッタが増えすぎると、精神的にイライラすることが多いです。完璧主義な考え方が強まり、周囲に対してもなにかと批判的になっていきます。知性を象徴する鋭い瞳には、闘志や敵対心が宿り、燃え上がるような怒りに襲われることもあるでしょう。ほかにも、嫉妬深くなる、見栄っ張りな一面が出てくるなど、自己顕示欲が強まります。敵を作ってしまわないように注意が必要です。
美容面では、肌トラブルと臭いに気をつけて
外見だけではなく、臭いにも注意を払いましょう。体臭や口臭が気になってくるので、不潔感を与えてしまわないよう、対策は欠かさずに。
健康面では、胃腸の病気に気をつけて
ピッタが増えすぎると、異常なまでに汗っかきになり、湿疹やじんましんが出てきます。
火のエネルギーが消化力を高めすぎるのが災いし、胸焼けに悩まされることも。肝臓や胆のう、胃腸の病気にも気をつけましょう。肝疾患や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、心臓病、アルコール依存症、皮膚病などにかかりやすくなります。危険な病気も多いため、こまめな健康管理を心がけましょう。
バランスの乱れを防ぐために。ピッタの生活処方箋
ピッタのバランスが崩れてしまうと、さまざまな問題が発生するのがおわかりいただけましたでしょうか。ここからは、ピッタの増悪を防ぐための生活の方法を紹介していきます。生活のポイントは「リラックス」と「クーリング」
また、暑さを遠ざけることも大切です。暑い時期には、日中の活動を可能な範囲で控えましょう。水泳などで熱した身体を冷ますのも有効です。ただし、ここでも人と競わずに、水に親しむようにしてみてください。
バランスが乱れやすい時間と年齢
時間帯は、10~14時と、22時~2時。
年齢層は、25~60歳にかけての青壮年期に、ピッタが増大していきます。
食事法、食材の選び方
ピッタの方は体力や消化機能にすぐれ、代謝が活発です。そのため、食事量が多く、体重の増減が激しいことも多いです。規則正しい食生活を送るのはもちろんのこと、量を控えめにして、食べすぎには気をつけましょう。
また、怒っているときや、イライラしているときにも食事は控えることが大切です。
食事は、緑黄色野菜を中心に、苦みや甘味を取り入れることがおすすめです。夕食のあとは、満月を愛でながら、野山の自然に触れるような散歩を楽しみましょう。白湯はぬるめに作ってください。
苦手な季節の過ごし方
この時期には、赤い発疹がみられるほか、胃腸症状が出現しやすくなります。特に夏の下痢や肝炎、食中毒などは、典型的なピッタの悪化症状。
ピッタを増やして悪化させないためには、上記の生活のポイントや食生活をととのえるのはもちろん、クーラーに頼りすぎずに、森林浴などを適度に行って夏の暑さを楽しむことです。
インドでは、ピッタを鎮静化する食材として、牛乳やギーをすすめています。ほかにも、甘味をつけたローズ水や、逆に苦くてさっぱりしているニーム茶(インドの薬草茶)などがよく飲まれます。日本では夏の旬の食材であるウリ科(キュウリ、ニガウリ、スイカなど)がおすすめです。
また、下痢などは、ピッタが浄化される症状でもあるため、症状をおさえるだけの治療は控えましょう。
クールなオイルを選ぼう。オイルマッサージの取り入れ方
皮膚が熱く、湿疹ができやすいピッタの方には、身体をクールにしてくれるオイルを使ったマッサージがおすすめです。白檀(びゃくだん)やペパーミントの入ったオリーブオイル、ココナッツオイルなどを選びましょう。ギー(日本では無塩バターで作る)もピッタにはすすめることができます。
毎日のヨガの取り入れ方
人と競争せずに自分と向き合って、ゆったりとヨガをしましょう。ポーズは、あまり形をととのえることにこだわらず、やわらかい動きがおすすめです。呼吸法も、冷たい空気を体内に取り入れられるシータリー呼吸法を行いましょう。ピッタの混合体質3つのタイプ
多くの方は、1つの体質だけではなく、2つまたは3つの体質を複合して持っています。以下では、ピッタに関わる混合体質の3つのパターンについて解説します。
1.ヴァータ・ピッタタイプ
ヴァータとピッタの混合体質。冷え性ですが、熱いものにもあまり耐えられないのが特徴です。食欲旺盛で、大食をする傾向にありますが、すぐに胃腸の病気を起こします。性格は、想像力と実践力に長けているものの、ストレスに対して不安と怒りが交互にやってきます。ヴァータとピッタの両方が持っている「軽さ」や「怒り」の性質が強調されるため、何事においても変化が激しいタイプです。
2.ピッタ・カパタイプ
ピッタとカパの混合体質。カパの持つ安定性と、ピッタの持つそつのなさが融合し、どんな方面でも成功をおさめやすいタイプです。肉体的にもすぐれています。カパの持つ頑強さと、ピッタの持つ代謝のよさが、暑さにも寒さにも耐えられる身体を実現します。体型は筋肉質でガッチリしやすいのが特徴です。
精神的にも、ピッタの持つ怒りっぽさをカパの持つ注意深さが中和するため、バランスを保ちやすいです。ただし、自信過剰や自己満足に陥りやすい欠点も。経営者に多いタイプです。
3.ヴァータ・ピッタ・カパタイプ
3つのドーシャが同じ割合になっているヴァータ・ピッタ・カパタイプの方は、非常にまれな存在ですが、3つのドーシャのよさを表現できます。あるときはヴァータの持つ軽やかさと発想の豊かさ、あるときはピッタの持つ柔軟性と知性の鋭さ、あるときはカパの持つ持久力と慈悲深さを発揮します。
一方で、どのドーシャも乱れやすい欠点を持っているため、健康管理には細心の注意を払いましょう。
ピッタを花にたとえてみると?
パワフルなリーダーシップと、高い知性を兼ねそなえたピッタの皆さま。周囲と敵対せず、強烈な引力で引っ張っていけるように、しっかりとピッタのバランスをととのえましょう。