はじめてのアーユルヴェーダ -キホン編-
アーユルヴェーダで重要な用語「ドーシャ」とは? トリドーシャ、プラクティ、ビクリティにいたるまで徹底解説
アーユルヴェーダは病気に対処する医療ではなく、日ごろの生活から健康を作っていく医療です。そのために重要なキーワードが「ドーシャ」です。ドーシャを知らなければアーユルヴェーダははじまらない、というほど大切なもの。今回は、ドーシャにはじまり、関連用語である「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」、ほかにも「トリドーシャ」「プラクティ」「ビクリティ」などについて徹底解説していきます。
ドーシャには、ヴァータ、ピッタ、カパという3種類が存在し、すべての人に宿っているエネルギーのようなものです。人それぞれ、増えやすいドーシャがあり、それをその人の「タイプ」「体質」と呼ぶことが多いです。
また、ドーシャはヨガやアーユルヴェーダなどと同様インドの古語サンスクリット語。その意味は「増えやすい物」「病素」などです。これを直訳すると、たとえばヴァータドーシャは、よくいわれる「ヴァータ体質」というより「ヴァータが増えやすい人および状態」と訳されるのが正しいのです。もともとアーユルヴェーダでは、増えたものが毒素になり、体調や体質のバランスを崩し、そのまま増やしすぎると病気になっていくと考えます。
ドーシャをトリドーシャと呼ぶことがあり、トリとは3つを意味します。トリドーシャとは3つの体質。ヴァータドーシャは本来の意味を踏まえると、ヴァータが増えやすい人。ピッタドーシャはピッタが増えやすい人。カパドーシャはカパが増えやすい人ということになります。 一般的にはそれぞれをヴァータ体質、ピッタ体質、カパ体質と呼び、トリドーシャは3つの体質と言われます。
人体で例えれば、カパはカルシウムやリン、タンパク質をくっつけて構造を維持するの水のエネルギーの役目をしますが、ピッタは、胃の中に入ってきた食物を血や肉に変換・代謝する火のエネルギーの役割です。ヴァータは、体の各所に栄養を送り、代謝された老廃物を排泄する循環や運搬の働きをする風のエネルギーの役割です。
この3つのドーシャはトリドーシャ理論と呼ばれます。3つのトリドーシャがバランスよく働けば健康を維持できますが、アンバランスになると病気の過程が進行するというわけです。このトリドーシャ理論がアーユルヴェーダの核となります。3つのドーシャのバランスを図るために、パンチャカルマ(心身浄化法)、ハーブ、食事療法、ライフスタイルの改善、ヨーガ、瞑想などが、アーユルヴェーダのバランス法の基本となるものです。
生活環境や気候、年齢などに影響され日々かたより、変化していきます。自分のアンバランスの状態に気づかないまま、どれかが過剰になりすぎてしまうと、 体調を崩してしまいますので自分の体内のドーシャを知り、バランスをととのえる生活がおすすめです。
体質とは、ヴァータ、カパ、ピッタの3つのドーシャのうち、どのドーシャがバランスを崩しやすいものかというものです。プラクリティにおいて優勢なドーシャが、その人のバランスを崩しやすいドーシャとなります。優勢なドーシャは基本的なドーシャの中の1つが単独というタイプはまれで、3つの体質により7つあるいは10種類の体質に分けられます。ほとんどの人では2つドーシャが優勢になっています。しかしもっと厳密にいえば、3つのドーシャはの組み合わせは人の数だけありますので、無数の体質があるともいえます。
ビクリティは体質に一番影響されはしますが、季節や年齢、生活の仕方、場所、天体の影響などで常に変動しています。体質のドーシャと、ビクリティのドーシャとが、同じ場合と異なる場合とでは、異常の回復のしやすさが異なってきます。たとえば、ヴァータ体質でビクリティがヴァータである場合、体質的には常々ヴァータが増大しやすいわけです。しかし、ヴァータ体質で、ビクリティのカパの場合、カパの増大は治りやすいものです。
体調とビクリティの2つで、現在の体調が左右されますので、プラクリティとビクリティの双方を知ることで、病的症状や予後の良し悪しを推定することが可能となります。
●季節:晩秋から冬
●年代:老年期【60歳以上】
●季節:夏から初秋
●年代:壮年期【30歳から60歳】
●季節:春
●年代:若年期【0歳から30歳】
毎日忙しい生活は、ヴァータと同質で、ヴァータを増やす生活習慣です。その他、日常生活でヴァータを増やすものは、軽すぎる食事、動きすぎ、睡眠不足、考えすぎ、仕事をかかえすぎることなどがあげられます。
結果重視で、ピリピリとした毎日を送ることは、ピッタと同質で、ピッタを増やす生活習慣です。その他ピッタを増やすものは、辛い物の食べ過ぎ、イライラ、怒り、直射日光や熱い環境、過酷な労働、長時間の空腹、目の使い過ぎ、議論などがあげられます。
現状維持で波風を立てたくない生活は、カパと同質で、カパを増やす生活習慣です。その他日常生活でカパを増やすものは、甘いものや油もの多い食事、運動不足、ため込むこと、昼寝、間食などがあげられます。
参考文献:「アーユルヴェーダ入門」
ドーシャとは?基礎的な考え方
アーユルヴェーダでよく耳にするドーシャという言葉。ドーシャには、ヴァータ、ピッタ、カパという3種類が存在し、すべての人に宿っているエネルギーのようなものです。人それぞれ、増えやすいドーシャがあり、それをその人の「タイプ」「体質」と呼ぶことが多いです。
また、ドーシャはヨガやアーユルヴェーダなどと同様インドの古語サンスクリット語。その意味は「増えやすい物」「病素」などです。これを直訳すると、たとえばヴァータドーシャは、よくいわれる「ヴァータ体質」というより「ヴァータが増えやすい人および状態」と訳されるのが正しいのです。もともとアーユルヴェーダでは、増えたものが毒素になり、体調や体質のバランスを崩し、そのまま増やしすぎると病気になっていくと考えます。
ドーシャをトリドーシャと呼ぶことがあり、トリとは3つを意味します。トリドーシャとは3つの体質。ヴァータドーシャは本来の意味を踏まえると、ヴァータが増えやすい人。ピッタドーシャはピッタが増えやすい人。カパドーシャはカパが増えやすい人ということになります。 一般的にはそれぞれをヴァータ体質、ピッタ体質、カパ体質と呼び、トリドーシャは3つの体質と言われます。
5元素から成り立つ体内のエネルギー
ドーシャを知る前に、自然界の5元素を知ることが大切です。なぜなら、3つのドーシャはそれぞれ、5元素の中の2元素が関わり構成されているからです。5元素は、地、水、火、風、空の5つを指します。私たちも自然の一部なので、この5元素で見ていきますが、体内で組み合わさったこの割合でドーシャを知ることができます。ドーシャのバランスをととのえることが大切です
ドーシャのバランスとは、人間の生理機能を動かす3つの基本的な力のバランスのことです。3つのバランスが取れているとき、神経系や消化器系、免疫系などの生理機能が正常な働きを営むことが出来ます。人体で例えれば、カパはカルシウムやリン、タンパク質をくっつけて構造を維持するの水のエネルギーの役目をしますが、ピッタは、胃の中に入ってきた食物を血や肉に変換・代謝する火のエネルギーの役割です。ヴァータは、体の各所に栄養を送り、代謝された老廃物を排泄する循環や運搬の働きをする風のエネルギーの役割です。
この3つのドーシャはトリドーシャ理論と呼ばれます。3つのトリドーシャがバランスよく働けば健康を維持できますが、アンバランスになると病気の過程が進行するというわけです。このトリドーシャ理論がアーユルヴェーダの核となります。3つのドーシャのバランスを図るために、パンチャカルマ(心身浄化法)、ハーブ、食事療法、ライフスタイルの改善、ヨーガ、瞑想などが、アーユルヴェーダのバランス法の基本となるものです。
生活環境や気候、年齢などに影響され日々かたより、変化していきます。自分のアンバランスの状態に気づかないまま、どれかが過剰になりすぎてしまうと、 体調を崩してしまいますので自分の体内のドーシャを知り、バランスをととのえる生活がおすすめです。
ヴァータが心身に与える影響
痩せ型で骨格が華奢です。体は軽く機敏で早口で理解力もよく、がんばりがきき、睡眠時間は短くても大丈夫です。たくさん食べても太りません。流行に敏感で新しいことをすぐに取り入れてますが、飽きっぽくて長続きしません。寒がりで、すぐ手足が冷たくなり、頭痛、腰痛、便秘がよく起きます。体調がよくない時は、不安感が増し、何事にも心配症になり空虚感におそわれて情緒不安定になることがあります。ピッタが心身に与える影響
運動が好きで筋肉や骨が適度に発達し体も柔らかく、スタイルはよい方です。人からは知的で情熱的だといわれ、いつもリーダー的な役割をまかされます。見栄っ張りなのでいつも高級品を身につけています。短気なところがあり、怒りが我慢できずに、人に対して攻撃的になり敵を作ってしまうことがあります。食欲は旺盛で、快便ですが体調をこわすと下痢になりがちです。汗かきで、皮膚が弱く湿疹がよくできます。カパが心身に与える影響
体格がよくグラマーです。ただ太りやすいのが悩みです。眠ることが好きで、起こされないといつまでも寝ています。動作や話し方はゆっくりですが、あまり物事には動ぜず、いつも精神状態が安定しています。人からは穏やかで優しい性格だといわれます。体力と持久力があり、長時間の作業にも耐えられます。何事も自分のペースで最後までやり通さなければ気がすすみません。花粉症や鼻水や鼻づまり、気管支炎に悩まされることが多くあります。ドーシャには2つの考え方があります
アーユルヴェーダでも体質(プラクリティ)には、先天的な体質ジャンマ・プラクリティと、生活習慣や生活様式で変わる後天的な体質デハ・プラクリティがあると教えています。ですから問診表などで「自分はこの体質で決まり」などとまずは決めつけずに自分の気づきを高め自分と向き合っていくことで少しづつベールをぬいで本来の自分と出会っていくようにしましょう。その人の本質「プラクティ」
プラクリティ(本来の体質)とは、人が本来持って生まれた体質のこと。お母さんの卵子とお父さんの精子が受精したときに決定するといわれており、生来的なもので一生変化しないとされています。体質とは、ヴァータ、カパ、ピッタの3つのドーシャのうち、どのドーシャがバランスを崩しやすいものかというものです。プラクリティにおいて優勢なドーシャが、その人のバランスを崩しやすいドーシャとなります。優勢なドーシャは基本的なドーシャの中の1つが単独というタイプはまれで、3つの体質により7つあるいは10種類の体質に分けられます。ほとんどの人では2つドーシャが優勢になっています。しかしもっと厳密にいえば、3つのドーシャはの組み合わせは人の数だけありますので、無数の体質があるともいえます。
ドーシャは毎日変化します。ビクリティに気をつけて
ビクリティ(アンバランス状態)とは、本来持って生まれた体質が、日々の生活の中でドーシャのバランスを乱すことで本来の体質とは違った体質になっていることをいいます。ビクリティは体質に一番影響されはしますが、季節や年齢、生活の仕方、場所、天体の影響などで常に変動しています。体質のドーシャと、ビクリティのドーシャとが、同じ場合と異なる場合とでは、異常の回復のしやすさが異なってきます。たとえば、ヴァータ体質でビクリティがヴァータである場合、体質的には常々ヴァータが増大しやすいわけです。しかし、ヴァータ体質で、ビクリティのカパの場合、カパの増大は治りやすいものです。
体調とビクリティの2つで、現在の体調が左右されますので、プラクリティとビクリティの双方を知ることで、病的症状や予後の良し悪しを推定することが可能となります。
ドーシャのバランスに影響する4つの要素
1.時間(時間帯、季節、年代)
ドーシャバランスに影響する要因は、時間です。カパの増えやすい時間帯、ピッタが増えやすい時間帯、そしてヴァーダが増えやすい時間帯と簡単な規則があります。一日における変遷は、四季にもあります。春はカパの増えやすい季節、夏はピッタの増えやすい季節、晩秋から冬にかけてはヴァータの増えやすい季節といわれています。さらに、同じようなドーシャの変遷が、人間の一生おいてもあてはまります。ヴァータが優位に働く時間
●時間帯:14時から18時 / 2時から6時●季節:晩秋から冬
●年代:老年期【60歳以上】
ピッタが優位に働く時間
●時間帯:10時から14時 / 22時から2時●季節:夏から初秋
●年代:壮年期【30歳から60歳】
カパが優位に働く時間
●時間帯:6時から10時 / 18時から22時●季節:春
●年代:若年期【0歳から30歳】
2.日常生活(一挙手一投足、食事、行動、心理状態)
日常生活の一挙手一投足すべてがドーシャのバランスに影響すると考えています。ドーシャの変動は、単純な加減法によっています。つまり「似たもの似たものを増やし、異なったものが異なったものを減らす」という法則に従ってドーシャが増減します。ヴァータを増やすものはヴァータと同じ性質のあるいは構成要素を持っており、ピッタを増やすものはピッタと同じあるいは構成要素を持っています。カパを増やすものはカパと同じあるいは構成要素を持っているのです。毎日忙しい生活は、ヴァータと同質で、ヴァータを増やす生活習慣です。その他、日常生活でヴァータを増やすものは、軽すぎる食事、動きすぎ、睡眠不足、考えすぎ、仕事をかかえすぎることなどがあげられます。
結果重視で、ピリピリとした毎日を送ることは、ピッタと同質で、ピッタを増やす生活習慣です。その他ピッタを増やすものは、辛い物の食べ過ぎ、イライラ、怒り、直射日光や熱い環境、過酷な労働、長時間の空腹、目の使い過ぎ、議論などがあげられます。
現状維持で波風を立てたくない生活は、カパと同質で、カパを増やす生活習慣です。その他日常生活でカパを増やすものは、甘いものや油もの多い食事、運動不足、ため込むこと、昼寝、間食などがあげられます。
3.場所(環境)
住む場所の環境条件がドーシャに影響します。これも前途しました「似たものが似たものをふやし、異なったものが、異なったものを減らす」法則に従っています。ピッタと同じ性質を持つ、熱くてじっとりしている南の島、その他スチームサウナなどのような高温多湿の場所では、ピッタが増えやすくなります。一方乾燥して寒くて空っ風が吹くような場所では、ヴァータが増大してきます。日本では冬の群馬、空っ風で有名です。温帯では各季節に応じたドーシャのバランスの変化が起きるのです。4.天体(太陽、月、その他惑星)
「大宇宙がそうであるように、小宇宙(人体)もそうである」ということわざがあります。これは、大宇宙と小宇宙とが相似形であることです。これは現代の高等数学における「フラクタル理論」と同じことをいっています。フラクタル理論は部分と全体が同じ自己相似性の構造を持つことをいい、大宇宙で起こっていることが、人体内でも起こるということを意味します。このように、大宇宙の天体と人間とは影響しあい、人体におけるドーシャのバランスを決める要因となっているのです。参考文献:「アーユルヴェーダ入門」