暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

アーユルヴェーダでダイエット!一週間で実行できる10の方法を教えます!

体質を変えて「また太った」を防ごう!

女性にとって、永遠の命題とも呼ぶべきダイエット。理想の体型を目指して、自分磨きをがんばる皆さまは、それだけでじゅうぶん美しいと思います。
しかし、無謀な食事制限や、へとへとになってしまうほどの過剰な運動には注意が必要。そのようなやり方では、健康へのダメージが大きく、一時的にやせてもリバウンドして台なしになってしまいます。

大事なのは、ただやせるだけではなく、二度と太らない「やせ体質」を作っていくこと。
今回は、アーユルヴェーダのデトックス方法を取り入れた、身体だけではなく心のすみずみまできれいにする、10のダイエット方法を紹介します。

ほんとうに効果は得られるの?

「ほんとうにやせるのかな……」
いざ、ダイエットに挑戦しようと思っても、そんな不安を抱えたままでは継続できないですよね。もちろん、人によって効果に個人差はありますが、次のような効果が見込めます。

●余分な贅肉が落ちて、身体が引き締まる
●身体に羽が生えたように、足取りが軽くなる
●頭を悩ませていた、ぽっこりお腹も解消!


毎日メニューを実行するだけで、1週間で体重が3kgほど落ちる可能性も。一方で、すぐには結果が出なくても、数ヶ月かけて、少しずつやせていく方もいます。

「アーマ」を撃退して、心身を根本からきれいに

約束できる効果としては、確実に、「やせ体質」へと変わること。

アーユルヴェーダのダイエットでは、むやみに減量するのではなく、「アーマ」と呼ばれる体内の毒素・未消化物にアプローチします。そのため、心や身体が、根本的にきれいになるのです。デトックス効果でむくみがとれたり、肌がなめらかになったり、髪の毛がツヤツヤになるという恩恵も期待できます。

以下ではさっそく、10の方法を紹介していきます!

1.いらないものを手放す!

最初の方法は、身のまわりのいらないものを捨てること。
「なぜ片づけ? 私、ダイエットがしたいのですが……」と、思われた方も多いでしょう。

アーユルヴェーダのダイエットのポイントは、身体だけではなく、心までデトックスすること。心が乱れた状態では、継続できないのはもちろん、リバウンドも起こしやすく、悪循環に陥ってしまいます。

でも、いきなり、心に溜め込んだアーマ(毒素・未消化物)を出すのは、なかなかたいへん。身体の贅肉を落とすのは、それ以上にたいへんです。だからこそ、まずは溜め込んでいるものを手放すくせをつけるために、身のまわりのいらないものを捨てることからはじめましょう。

★袋2つぶんのゴミを捨てよう
「こんな部屋、すぐにはきれいにならないよ。たいへんだ……」
そんなふうに、くじけてしまいそうな方もいらっしゃるかと思います。しかし、一度にすべてを完璧にきれいにする必要はありません。とりあえず、目につくところだけでも、いらないものを捨てて、視界をきれいにしましょう。

目標は、袋2つぶんのゴミを捨てること。袋の大きさは問いません。自分の部屋の散らかり状況に合わせて、適度な大きさのものを選びましょう。

ひとつの袋は燃えるゴミ、もうひとつの袋は燃えないゴミに分類しましょう。ゴミの分別はとっても大切。デトックスダイエットでは、自分の中にあるいろいろなものを仕分けすることが大切なので、そのシミュレーションになります。

2.「一日断食」で心身を休める!

2つ目の方法は、「一日断食」です。
断食と聞くと、つらい、苦しい、耐えられない、という言葉が頭をよぎってしまうもの。ですが、心配はいりません。今回、紹介する「一日断食」は、苦行でも精神修行でもありません。

●食べものから離れて、心も身体もリセットする
●そして、自分に必要な食べものや、食べる量を思い出す
それが、今回のテーマです。
食べものを無理やり減らす、物理的な減量ではありません。

忙しい毎日を送っていると、食事に時間を割けず、いったい自分に必要な食べものはなんなのか、適量はどれくらいなのかを、判断できなくなってしまいます。一日断食は、それを思い出すきっかけ。食べることを休むと、自分が日ごろどれほど食べすぎていたのか気づかされます。「これからは余計なものを食べるのはやめよう」と自然と思えるのです。

さらに味覚も本来の力を取り戻すようになり、自分に必要なものがわかり、必要な時間、必要な量だけ楽しんで食事をいただけるようなあなたに変わっていくことができるはずです。

★断食には、前日からの準備が必要
一日食事を断つというのは、毎日食事をとってきたあなたにとって、人生の一大イベント!心にも身体にも準備が必要です。夕食は軽めにし、ゆっくりと味わいながら、気持ちをととのえましょう。
おすすめのメニューは、おそばなどのめん類。ただし、天ぷらなどの消化に負担がかかるものは、必ず控えてください。

★断食の注意点
次にあてはまる方は、一日断食はやめましょう。

●生理中・妊娠中の方
●心筋梗塞、脳卒中を患ったことのある方
●十二指腸潰瘍、高血圧、糖尿病で、心臓や肝臓の病気を併発している方

※なお、悪性腫瘍などの診察を受けている方は、必ず医師に相談してください。

また、断食すると、食事を断ったことからぶどう糖の供給が減るため、脂肪が燃えだしたときに、身体に「ケトン体」と呼ばれる燃えカスが出ることがあります。すると、フラフラしたり、気分が悪くなる場合も。一般的には、「脂肪が燃えているサイン」ですので、心配ないものの、不調が続く場合には、医師の診察を受けましょう。

3.ネガティブな情報も「断食」する!

食事だけではなく、ネガティブな情報を「断食」するのもおすすめです。
テレビやラジオ、SNSのタイムラインなどからは、さまざまな情報が流れてきます。楽しい情報ばかりではなく、事件や事故など、悲しくなるような情報も多いです。それらをみてしまうと、断食にチャレンジしている前向きな気持ちが、たちまち後ろ向きになってしまいます。

ネガティブな情報を断つことで、あなたは「まわりに振り回されない自分」に出会えるはず。すると、「ストレス発散のために食事に走ってしまう自分」や「友人に誘われると、断れずに食べてしまう自分」を制御できるようになります。

4.食べ方を見直す!

4つ目の方法は、食べ方を見直すこと。これまでの悪い食べ方を見直して、「やせる食べグセ」を身につけることが大切です。

おすすめは、一度の食事で、さまざまな味覚を楽しむこと。少しの食べものでも満腹感を得られます。たとえば、甘いお団子を食べたあとに、しょっぱいおせんべいが食べたくなるように、私たちはひとつの味だけでは満足できず、いろいろなものを食べてしまいます。それを逆手にとるのです。

「甘味」「酸味」「塩味」「辛味」「渋味」「苦味」の6つの味覚、さらに「うま味」のあるものを、できるだけそろえて。必然的に栄養バランスもとれて、健康的な食生活へと変わっていきます。

5.「毒」になる食べものを控える!

前項に引き続き、食べ方についてのアドバイスです。アーユルヴェーダでは、食べものを3つの種類に分類します。基本的に、上の2つは控えましょう。

★命のない食べもの
添加物が入っているもの、古くなったもの、レトルト食品や冷凍食品などの加工品。命のないものを食べると、やる気を失ってしまいます。

★身体がカーッとなる食べもの
辛い刺激物のとりすぎ、肉など。怒りっぽくなります。

★新鮮な食べもの
とれたて、もぎたての新鮮な食材や、あまり手を加えずに簡単に調理したもの、作りたてのものなど。新鮮な食材は、元気をもたらします。

ただし、最優先するべきは、作るときと食べるときの気持ち。無理に料理して、「なんでこんなものを作らなきゃいけないの?」と思うくらいなら、レトルト食品を食べましょう。「これって、おいしいね」と喜びながら食べることが、消化力を高め、体内にアーマが生まれないようにするポイントなのです。

6.食事に適した時間を知る!

6つ目の方法は、食事の時間のコントロール。食べたものを完全燃焼させ、アーマを残さないようにするためには、食べる時間に気を配ることが大切です。

●朝食
朝8時前、もしくは8時に近い時間帯にとりましょう。カパが多くなっている方は朝も軽めに、または胃や体に重さを感じるときは抜いてもよいです。

●昼食
12~13時のあいだにとりましょう。一日の中でもメインの食事ですので、しっかりと。
とはいっても、しっかりと食べることにとらわれすぎず、自分の消化力に見合った食事量が大切です。

●夕食
20時前に、あくまで軽めにとりましょう。
とくにカパ(重さ・遅さ)が多くなっているときには、夜の食事はより軽めにしてみましょう。ダイエットの効果を高めるには、夜の食事を抜くだけでも効果が出ることがとても多いです。

7.絹布で乾布摩擦する!

7つ目の方法は、身体をあたためる乾布摩擦。アーユルヴェーダのダイエットにおいて、あたためることは非常に重要で、体重に直結します。

私たちの身体は、冷たいところに、その部分を「あたためよう」「守ろう」とする働きがあります。お腹がポコッと出てしまうのも、それが原因。そのうえ、冷えた身体は、食べたものも脂肪もじゅうぶんに燃やせません。やせ体質になるためには、太っているところをあたためるのがなによりも大切なのです。

★乾布摩擦のやり方
二の腕、下腹、太もも、お尻など、やせたいところを、絹のタオルや専用の絹の手袋で乾布摩擦しましょう。
できるだけはやくこすってください。ただあまり強くごしごししないように。すぐに身体があたたまり、皮下脂肪の代謝が高まって、脂肪の燃焼がうながされます。気になる部分を3分、全体では10~15分ほど行いましょう。

8.ごま油のオイルマッサージ!

ごま油を使ったオイルマッサージがおすすめです。ごま油は、「太白ごま油」を選ぶのがベストですが、スーパー「太白ごま油」と書かれたものを選んでみてください。

ごま油を火にかけて、110℃くらいにあたためてから、冷まします。一度あたためることで、ごま油に含まれる不純物が浄化され、アーマ(毒素・未消化物)の排泄力が高まります。マッサージするときは、皮膚を強く押さず、ごま油を塗っていくような感覚で、自分の身体をいたわるように行いましょう。

9.おうちで簡単!サウナ風呂に入る

自宅のお風呂で、簡単にサウナが再現できます。
用意するのは、100円ショップなどで売っている大きめのテーブルクロス、またはレジャーシート。顔を出す部分に、十字の切れ込みを入れましょう。バスタブには、42℃くらいのお湯を、座ったときにおへその下までくるように張ります。

次に、テーブルクロスの切れ込みから顔を出しましょう。そのままバスタブに座ったら、バスタブの四方をテーブルクロスで覆っていきます。簡単サウナ風呂のできあがり!

そのまま10~15分。ダラダラと汗が出てきて、身体にたまっていたアーマが出ていくのを実感できるでしょう。

10.自分を愛する「ココロデトックス」

最後に……いま、あなたは自分のことがすきですか?
「こんなに太った自分はきらい」「ダイエットしてもすぐにあきらめる自分がきらい」そんなふうに、自分で自分をバッシングしていませんか?

自分をバッシングすることで生まれる不快な感情は、心と身体にストレスを与え、知らず知らずのうちに過食をうながしてしまいます。自分がきらいなままでは、いつまでもやせられないのです。

大切なのは、自分をすきになっていくこと。少しずつでも、ポジティブな気持ちを持っていくこと。
ここでは、ドーシャのタイプ別に、ネガティブな気持ちになってしまったときの、ポジティブな気持ちに変えていく方法を教えます。

★ヴァータ・タイプ
●ネガティブをポジティブに変える方法
ヴァータの方は、不安、心配になりやすいです。もしも、クヨクヨ不安になったら、「自分は気配りができ、先のことまで考えられる人」だととらえましょう。

●心のスイッチの切り替え方
おへその下に手のひらをあて、ポジティブに変わった自分の姿をイメージしましょう。

★ピッタ・タイプ
●ネガティブをポジティブに変える方法
ピッタの方は、自分の思ったとおりに人を動かしたくなってしまう、怒りっぽいタイプ。カッとしてしまう自分が嫌になったら、「自分は計画したことを実行する、前向きな行動力を持っていて、非常に情熱家な人」だととらえましょう。

●心のスイッチの切り替え方
胃のあたりに手のひらをあて、ポジティブに変わった自分の姿をイメージしましょう。

★カパ・タイプ
●ネガティブをポジティブに変える方法
カパの方は、言いたいことを言い出せず、自分の中に溜め込みやすいです。行動力がない自分に落ち込んだら、「自分はいつも安定していて、おだやかで、まわりを安心させる人」だととらえましょう。

●心のスイッチの切り替え方
のどに手のひらをあて、ポジティブに変わった自分の姿をイメージしましょう。

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