暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

アーユルヴェーダで首・肩・腕をオイルマッサージ。つらい首の痛み、肩こりにお悩みの方必見!

つらい首の痛み、肩こりにはオイルマッサージを

今回は自宅でできる首・肩・腕のオイルマッサージ方法についてご紹介します。
パソコンに向かう時間が長い人、肩や首がこりやすい人、頭痛に悩まされている人にとくにおすすめです。
首や肩は老廃物が詰まりやすいところでもあるので、マッサージでよくほぐし、流れをよくしてあげましょう。

こんな症状・お悩みの人におすすめ
  • 毎日パソコンに向かってばかり。首の痛み、肩こりが気になる
  • いつもつらい頭痛が拭えない
  • 運動不足で肩も首のパンパンな方

オイルマッサージが有効な理由は?

首は頭と胴体をつなぎ、意識と密接につながる「クリカーティカマルマ」がある重要な部位。固くつまった状態にしてしまうと思考も滞ります。
固く凝った状態の方は、首・肩・腕の筋肉を横断してこするようにマッサージしてみましょう。筋肉が柔らかくなり緊張がほぐれてゆきます。マッサージに、腕上げや首回しなどの体操も加えながら、周囲の筋肉を柔らかくしましょう。

首は背骨全体の中で脳に直結する脊髄です。首をほぐし血液の循環を促すことは、結果として脳の血流を促し脳の疲労からくる集中力の低下などを改善することになります。

首は物理的にも大人の場合約5Kgの重さの頭を乗せている部位です。しかもデスクワークであごを前に突き出した姿勢をすると15Kgの負担がかかるといわれています。一定の姿勢を長時間保っているだけでも首は大変こりやすい部位です。また前かがみの姿勢での頭の重さは自律神経の乱れも引き起こしやすくなります。パソコンなど一定の姿勢を長時間保っている時、少なくとも1時間おきに首をゆっくり丁寧に回したり、背伸びをするなど日ごろからの心がけは大変重要です。

耳の後ろから首の側面を通り鎖骨につながる首を動かすときに使う筋肉、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)。この筋肉は、自律神経やメンタル面にも深くかかわり、凝ってしまうと集中力や睡眠などにも影響を与える筋肉です。また凝っているからと言って、ゴリゴリと強い力でマッサージなどするとかえって筋肉を傷めてしまうことがあります。オイルを使ってやさしく流すようにマッサージしていくことで血流を促し、老廃物を流し、凝り固りやすい首をほぐすことになります。

オイルはどうやって用意する?おすすめは「ごま油」

アーユルヴェーダのオイルマッサージはごま油を熱処理(キュアリング)したオイルを使います。
ごま油には、料理にふつうに使われる焙煎したごまを使うものと、生のごまをしぼって作るものがありますが、マッサージで使うのは後者。透明で臭いもなく、「太白ごま油」とか「生しぼりごま油」として売られています。これを加熱することで、皮膚から浸透されやすくなり不純物も飛ばされるのです。
アーユルヴェーダではごま油はエネルギー値が高く、「冷え」と「乾燥」の毒を取り除いて、「温かさ」と「潤い」を与えてくれます。活性酸素を取り除く成分も含まれているので、アンチエイジングにもなるという、いいことずくめのオイルなのです。

※詳しくはこちらの記事をご覧ください
「アーユルヴェーダのオイルマッサージ。効果と方法、体質別の注意点など解説」

首・肩・腕の(オイル)マッサージ方法


用意するもの
オイル

手順
  1. 指全体を耳の下に当て、首の横の太い筋肉を、耳の下から肩先までさすり、首の緊張をほぐします。これを3回くり返します。
  2. 肩のとがっている骨のところを、人差し指、中指、薬指で、重さをかけて前後にグッグッとほぐします。
  3. 肩の後ろの腕の付け根(出っ張っている骨の下のへこんでいる部分)に人差し指、中指、薬指の指先をさしこみ、ぐりぐりとほぐします。
  4. 鎖骨の下に、人差し指、中指、薬指を押し当て、鎖骨のラインにそって、体の中心から外側へもみほぐします。
  5. 腕全体を、手のひらで上から下までなで下ろし、下から上へなで上げます。これを3回くり返します。
  6. 後頭部から首にかけてへこんでいる部分のツボに両手親指を押し当て、ぐーっと3回プッシュします。
  7. 首の前を両手の指全体を使って、下から上へ3回なで上げます。

これだけは気をつけて!マッサージをするときの注意点

  • 食後すぐ、生理中、熱があるとき、体調お悪いときは控えましょう。
  • 首は頭にも近い部位です。ゴリゴリぐりぐりと強い力でほぐすことで傷めるやすい部位です。やさしく程よい本人が心地よいと感じる刺激で行うように注意しましょう。
  • 肩もこりやすい部位の一つです。こっている場合でも強い力でぐいぐいすることで筋繊維を傷めないように注意しましょう。
  • 腕は本人が自覚しずらいですが、やはりこりやすい部位です。特にパソコンなどをよく使う方は腕をほぐすと肩や首、背中のコリもほぐれやすい部位です。丁寧に腕もマッサージをしてみてください。

参考文献:
「おうちで毒出し!アーユルヴェーダ」 P42、43、46、47
「アーユルヴェーダ実践BOOK」 P150

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