暮らしに活かすアーユルヴェーダ -ジッセン編-

【講座開催レポート】アーユルヴェーダ食事学 秋期講座



アーユルヴェーダでは医食同源の考え方が基本です。
普段何気なく食べている物でも、自分の身体が本当に必要なものであればそれ自体が薬になります。しかし、本当に必要な食べ物や食べ方は、一人一人の体質や状態によって変わります。
アーユルヴェーダでは、その道理が説かれています。
 
さらに、日本ではインドにはない四季というものがあり、その季節の旬の食材が、気候の変化によって起こる心身の不調を自然と整えてくれています。
 
今回開催されたアーユルヴェーダ食事学は、9月24日開催ということでナス・きのこ・お芋などといった“秋の食材”に注目して、自分の体質に合った方法で調理する方法やスパイスを使った心身を整えるレシピなどを教えてもらいました。
 
また実習で調理したのは、瑞々しい梨を使った温かいデザート!
普段生で頂く梨を紅茶煮にすると、とても身体に優しくスパイスやナッツなどと一緒に頂くとさらに絶品でした!
 

アーユルヴェーダから見る秋とは?秋の自然食を楽しむ方法を学びました。

 

まずは、アーユルヴェーダから見る秋という季節の傾向と、過剰になりがちなドーシャについて学びました。
 
アーユルヴェーダにおいて秋は、初秋・晩秋の2つの時期に分かれると捉えられています。
夏の終わり~10月半ばの初秋は、夏に増えたピッタの影響で身体の中の熱が残っている状態、10月半ば~冬の晩秋は、冬のヴァータに向けて乾燥が始まる季節です。
 
このように、同じ秋でもドーシャが変わるためそれぞれの時期に合わせて、食べるもの・食べ方を変えていく必要があるのだそうです。
 
例えば9月のドーシャフードは「ナス。」
ナスは身体を冷やす傾向があるので、まだ夏のピッタ熱が残る初秋に最適です。
特にトロナス(白くておしりの部分がぷっくりした品種のナスです)が絶品なのだそう!
オススメの食べ方は、長時間かけてじっくり火を通し少し焼き目をつけてトロトロで頂く焼きなす。味はもちろんのこと、アーユルヴェーダで考えてもピッタ・ヴァータ両方をバランスできる調理法なのだそうです。
 
その他、10月のドーシャフード「きのこ」11月のドーシャフード「お芋」についても、それぞれ月が味方してくれる品種や栄養素が増やす食べ方などをたくさん教えて頂きました!
これからのお家での食材選びが大きく変わりそうです!
 

アーユルヴェーダドーシャによって変わる、秋の食材の最適な食べ方を学びました。


 
次に、同じ食材でも、調理の仕方や組み合わせるものによってドーシャバランスを変えられる…ということを教えていただきました。
 
これまで、ヴァータ・ピッタ・カパを調整する食材はそれぞれ違うと考えていたので、それらを同じ食材で調整できるというのは目からウロコでした。
 
例えば「山芋」
粘りと重さの特徴はヴァータをバランスするのですが、一方で消化力を弱めたり冷やしたりといったヴァータにとってのマイナス要素も実は隠されているので、梅干しと一緒に食べるのが最適なのだそうです。
山芋をすりおろし、だし汁に梅干しのほぐしを混ぜるとさっぱり美味しくいただけます。
 
その他、ピッタの食べ方や、本来最も増幅させてしまうカパでも様々な薬味を組み合わせることで安心していただける…といったことを学びました。
 
面白いですね!
 

アーユルヴェーダのスパイスを使った秋料理の美味しいレシピを学びました。


 
この講座では、本当にたくさんのレシピを教えて頂きました。
そしてどれも通常のレシピ本やレシピサイトでは紹介されていないような新しくて本当に美味しそうなものばかり!
しかも、簡単なのでお家で実際にクッキングするのが今から楽しみです!
 
中でも先生がとってもオススメしていた「ネパールのお漬物」のレシピを今回特別にご紹介します!

<材料>
大根 4分の1本
塩 適量
レモン汁 レモン半分分
クミンパウダー 小さじ1
クミンシード 適量
すりごま 半カップ
油 大さじ2
 
<作り方>
1)大根を千切りにして塩をまぶし1時間奥
2)水気を絞りレモン汁とクミンパウダーとすりごまであえる
3)鍋に油を熱してクミンシードを入れる。クミンシードの泡が出るまで
4)2)に3)をジャッとかけて完成
 
その他、「ナスマサラ」や「アボガド&豆腐&きのこ&酒粕のグラタン」、「ピッタラッシー」や「カジャールハルワ」など、本当にたくさんのレシピを教わりました!
 

秋の味覚を食してみよう!美味しい精進料理ランチを頂きました!


 
今回の講座はなんとランチつきです!
ご用意して頂いたのは、『銀座 升本』さんのマクロビオティック和弁当です。

こちらは、天然塩・有機醤油・地養卵・昔ながらの梅干など食材だけでなくお水にまでこだわった、究極の玄米菜食です。
一つ一つ本当に丁寧に作られていて、とても美味しく頂きました。
 

9月のドーシャフード「梨」を使ったおやつを作りました!



今回の食事学講座の実習では、梨を使ったデザートを作りました!
梨は、甘みがあり水分も多いのでピッタやヴァータをバランスできる優れた秋食材なのだそう!
さらに、利尿作用や呼吸器系の炎症抑制、コレステロール値の抑制、高血圧予防、消化器系の調整など、たくさんの効能があります。
 
梨というと、通常は皮を剥いて生で頂くことが多いですが、今回は温かい紅茶煮を作りました。
気になる作り方は…
講座を受講した方だけが知ることのできる秘密レシピです。


 
梨の紅茶煮は、爽やかな甘さの梨がデーツと共にとろっと柔らかくなって絶品でした!
組み合わせるスパイスやナッツによって、バランスするドーシャが変わる感じも
体感できて面白かったです。
 

受講した感想



とても楽しい講義でした!
個人的に食べることがとても好きで、人生の楽しみの一つでもあると思っているので、
その大好きな食をアーユルヴェーダと絡めて見てみたり、これまで知らなかった調理方法や食べ方を知れたりできたのは、貴重な経験でした。
 
またこの講義は、ただ新しい知識を教えてもらう…というだけでなく、クッキングすることや食事することを、受講生皆で一緒に楽しめるという参加型になっている点も大きな魅力だと思います!
 

次回のアーユルヴェーダ食事学 冬季講座のご案内

 
次回は、冬の食材を使ったアーユルヴェーダ食事講座が開催されます。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください!

 ●開催日:2020年12月10日(金)
●開催時間:10:30~17:00
●受講料:15,000円+税 テキスト代込み
●講座の詳細・お申し込みはこちら


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